奥の景色が上がって見えたりする…「大気差」とは?
佐藤さんが指摘したのは「大気差」と呼ばれる現象。
地上と上空の気温差によって、景色の見え方に変化が生じる現象です。

魚津埋没林博物館 佐藤真樹さん
「気温は、上空に行くほど大気は冷えて行くんですが、温度の勾配が色々変わってきます。変わってくる温度の勾配によって、奥の景色が上がって見えたり下がって見えたりする、そんな現象が大気差による上がり下がりになってきます」
「普段70キロ先というのは、水面よりやや低くなってしまいます。つまり地球が丸いので、建物だったり、島の低い部分というのは、地球のアールで隠されてしまう部分なんですが、それが少し上がって見えている可能性があります」
今回は、景色が反転したりする蜃気楼ほどの温度差はありませんでしたが、山頂と地上の気温差が大きかったことなどによって、隠岐諸島が浮かび上がり、大きく見えたと考えられるそうです。

魚津埋没林博物館 佐藤真樹さん
「70キロ先、75キロ先にものが見えることが、なかなか日本では多くないので、こういう風に、遠くの景色がすごくきれいに撮れているのはすごく価値があると思います」