座席も背もたれが斜めになっており、ぐるりと回すと向かい合わせにも出来るいわゆるロマンスシートを採用。
東京の小田急電鉄が箱根行きの特急に使っていた座席で、手すりの形などに時代を感じさせます。

デビューから松江と出雲大社を結ぶ「出雲大社号」に使われ、一畑の看板車両として活躍しました。
2編成導入された内の1編成は、2014年に再改造されて、島根県産木材を内装に使った「しまねの木」編成になったため、内外ともにオリジナルなのはこの5010号編成だけに。
運転士は扱いやすい車両だったと評価します。
一畑電車 宅野康平運転士
「新型車両と比べるとちょっとぎこちない所もあったんですけども、基本的にはすごく扱いやすいというか。晴れの日はもちろん雨の日、雪の日でも操作、運転しやすい車両でした。
窓が大きいと我々運転士も確認がしやすいので、お客さんの乗り降りだったりとか確認のしやすさという実務的な所でも、とても見やすい電車ではあったと思います。」
ただ、製造から半世紀以上。
一畑に来てからでも四半世紀を超え、車体には錆が目立ち、交換部品も手に入りにくくなってきています。
一畑電車では、今年度から3年間に合わせて4両導入する新型電車8000系と置き換える形で、元京王5000系の2形式を順次廃車することとしました。