雪国ならではの新たな名物となるのでしょうか。「温泉」に浸かり、「酒」を楽しみながら育ったぜいたくなスッポンが新潟県 南魚沼市で誕生し、その上品な味わいに関係者が舌鼓を打ちました。

関係者を集めて開かれた試食会。ふるまわれたのは、今年初めての水揚げを迎えた『スッポン』です。

「おいしいっす!」

南魚沼市に県内で初めての養殖池が誕生したのは今から5か月前…

事業を手掛ける地元出身の井口陸弥さんが21年立ち上げた「魚沼スッポン」です。

スッポンが浸かっているのはなんと温泉です。水温は29℃ほどあるため、通常4年から5年ほどかかるというスッポンの養殖がおよそ「1年」に短縮できます。

さらにスッポンの餌には、地元の酒蔵から出る酒粕を混ぜて与えています。

ビニールハウスの中で行う養殖はこの夏、まさに記録的な暑さとの闘いになりました。

【魚沼スッポン 井口陸弥 代表取締役】「体力仕事ですし、生き物相手にすると休みがない。命かけてスッポンをつくったなって…」

その出来栄えは…

【魚沼スッポン 井口陸弥 代表取締役】「うまっ!」

南魚沼市の林茂男市長も…

【南魚沼市 林茂男 市長】「なんにでも合うなあ」


特徴は、なんと言っても雪国を連想させるこの脂身の“白さ”。餌に含まれる酒粕がうまみを引き出し、あっさりとした上品な味わいに仕上がるそうです。

【食品卸の関係者は】「(味は)鶏肉に近い。まわりのゼラチン質のところがすごくツルンとしておいしい」

【海洋高校の関係者は】「ちょっと勇気がいるのかなと思って、初めてだったので。食べてみるとめちゃくちゃウマい。いい具合にうまみを引き出している」

【魚沼スッポン 井口陸弥 代表取締役】「皆さん『おいしいね』って言ってくれて、それが何よりうれしかった。南魚沼はコメや酒が有名だが、それに並ぶ地域の特産にしたい」

温泉に浸かり、酒を楽しんで育ったぜいたくなスッポン。3つのグレードに分けて、27日からオンラインなどで販売されるということです。