そうした『感覚過敏』の人たちも生活しやすいようにする取り組みが少しずつ広がっています。
全国展開するドラッグストアチェーンで行っているのは『クワイエットアワー』。
通常の店舗の状態では照明がまぶしくて商品が見えづらかったり、店内のBGMがうるさくて苦痛に感じたりするという声を受けて、照明を控え目にしてBGMを流さない時間を毎週1回1時間実施する店舗を用意しているそうです。

【ツルハドラッグ 上越春日新田店 齋藤和也店長】
「企業が積極的にこういう取り組みをすることで、1人でも多くの人に感覚過敏というものを理解していただけたらいいのかなと思う」
また北海道の水族館では、大きな音が苦手な子どもたちにも楽しんでもらいたいと、音楽やアナウンスのない『イルカショー』を開催していました。

こうした取り組みは、“空間や環境”ばかりではありません。
大阪の老舗ノートメーカーは“誰もが使いやすい”ノートを作りました。
真っ白なノートだと「光の反射が強くまぶしい」という声を受け、まぶしさを軽減して読み書きがしやすいように、色やデザインを試行錯誤して製品化しています。

【知覚過敏の女子生徒】
「そういう製品も増えれば、『こういう人がいるんだな』って気付く機会も増えるし、『感覚過敏』のことを知る機会にもなると思うので、いい取り組みだなと思います」