いよいよ新米の時期に入りました。おコメをより美味しくする「ご飯の炊き方」は?専門店でコツを聞きました。
教えてくれるのは新潟県長岡市にあるコメの専門店「野上米穀」で、野上米穀2代目の野上茂会長。この道50年以上のおコメのスペシャリストです。

コシヒカリはこれから出回るため、今回は新潟県産の「こしいぶき」を使って新米のおいしい炊き方を教えてもらいます。まずは「研ぎ方」です。
【野上米穀 野上茂 会長】
「今は精米機が素晴らしい機械になっていますので、2、3回軽く流すだけで十分良いおコメが研げます」

ポイントは、必ず冷水を使うこと。
その後は1時間ほど放置しておコメに水を浸透させましょう。この作業によってしっかりとした食感になるそうです。また、氷を中に入れるとおコメがより引き締まるということです。
続いては「炊き方」です。
【野上茂 会長】
「通常3合でしたら3合分、水を合わせるんですけど、それよりも1割ちょっと余計に水を入れてもらうことによって、新米ならではの粘りが出るんですよね」

おコメの食感は人それぞれ好みがありますが、野上会長のおすすめは少し多めの水を入れること。より粘りが出て、新米の味が十分に楽しめるそうです。準備が整ったら炊飯器のスイッチを入れて待ちます。

1時間後…炊きあがったおコメがこちら!
【記者リポート】
「おいしい!ふわふわ!お米がふわふわしていて、やわらかく口の中で甘さが広がる」

一方で、今年は高温と水不足でコメの食味の低下が懸念されていますが、野上会長は太鼓判を押します。
【野上茂 会長】
「太陽をたっぷり受けている分だけ甘いおコメになっていますので、見た目が本来のおコメより弱いんですけど、中身の味はしっかりしています」

野上会長にとって新米の魅力とは…
【野上茂 会長】
「おコメがとれる喜びは我々も感じていますし、農家さんもこの時期を目指して一年間努力してきましたので、この時期『食べる人も一緒になって新米を楽しもうよ』という気持ちになってもらえればうれしい」
今年のお米は高温や水不足の影響で粒が小さいため、割れやすいそうです。そのため、今年の新米は特に丁寧に優しく洗ってあげるのが良いということです。
ただ、味は例年と変わらず甘く、粘り気があって美味しいということですから、ぜひ野上会長おすすめの炊き方で、新米を楽しんでみてはいかがでしょうか。