新潟県十日町市などで開催中の大地の芸術祭の作品が、修学旅行中の新潟市の中学生によって壊され、美術館が警察に被害届を提出しました。作品の一つは全壊状態で、修復も危ぶまれています。
問題は、4月21日に新潟市立中学校の3年生が、修学旅行で十日町市越後妻有里山現代美術館「MonET(モネ)」を訪れた際に起きました。
新潟市や大地の芸術祭実行委員会によりますと、作品を鑑賞していた生徒が2つの作品を壊したということです。生徒から状況を聞いた教諭が、美術館に報告して発覚しました。
壊された作品は「LOST#6」と「Wellenwannne LFO」の2点です。美術館によると「LOST#6」は全壊状態で、修復できるかどうかも含めて作者と相談しているということです。「Wellenwannne LFO」は折り曲げられていましたが修復され、現在は展示されています。
美術館は現在、開催中の「大地の芸術祭」の舞台にもなっています。美術館を指定管理する団体は警察に被害届けを出しており、警察も調べを進めています。
新潟市教育委員会は「詳細は捜査中のため公表を差し控える」とした上で、「再発防止のため、教職員間の連絡体制の強化や課外活動の際に生徒の事前指導を徹底する」としています。
※画像は破損前の作品 クワクボリョウタ「LOST #6」photo Nakamura Osamu
(画像提供:大地の芸術祭実行委員会)