障害者の自動車免許取得には、教習所探しや車の改造費など多くのハードルがあります。少しでも免許を取りやすいようにと支援を始めた自動車学校が新潟県にありました。

新潟県胎内市の『中条自動車学校』で自動車運転免許の取得を目指す、大学院生の伊藤さん(22歳)。

【伊藤さん】
「うまく運転できるかどうか、とっても緊張しています」

伊藤さんは「軟骨無形成症」という病気のために、身長が130センチほどです。普通の車ではペダルに足が届かないため、改造した車で教習を受けなければなりません。免許を取りたいと考えて最初に問い合わせた自動車学校では、車の改造費に「100万円かかる」と言われたそうです。

【伊藤さん】
「金額が高かったり、いろいろここまでしてくれなかった所もあったので、免許取るのを諦めていたところがあった」

障害者が免許を取る場合、まずは免許センターで安全運転相談を受けることが勧められています。その後、場合によっては運転シミュレーターなどによる適性検査や医師の診断を受け、運転のための条件が決められます。そして、ようやく自動車学校に入校となるのですが、受け入れてくれる学校を探したり、自ら車を改造したりと、多くのハードルをクリアしなければなりません。


障害者の免許取得などを全国的に支援してきたボランティア団体の佐藤正樹理事長は、障害者にとっての免許取得が、失敗も伴う『挑戦』になっていると考えています。

【日本身障運転者支援機構 佐藤正樹理事長】
「車があることでのベネフィットはもちろん無限大にあるんですけど、本人がそのリスクとベネフィットをどう考えてやるか。障害者にとっての車の運転って“挑戦”なんですよ」

そして取得後も、本人が自身の障害を理解して安全運転を心がける必要性を指摘します。

【日本身障運転者支援機構 佐藤正樹理事長】
「自覚なんです。それがあると普通の健常者よりももっと安全のマージンをとって運転するようになるんですね。免許証があるっていうことと、自分が本当にちゃんと運転できるかな、安全に運転できるかなっていうのは別次元の話なので、そこをまずはきちんと認識してもらうことが重要」