新潟大学は9日、学生の氏名や成績など1178人分の個人情報が入っていたUSBメモリーを紛失したと発表しました。
現時点で、個人情報の流出や不正使用は確認されていないということです。

新潟大学によりますと、2022年4月に創生学部の授業を担当する教員からUSBメモリーを紛失したと大学に報告があり、警察に遺失物届を提出しましたが、2023年3月9日になってもまだ見つかっていないということです。

紛失したUSBメモリーには、教員の授業を受講した学生や卒業生1128人分の氏名や学籍番号・成績・住所・メールアドレスなどの他、教員が訪問した高校の教員や大学のオンラインゼミに参加申し込みをした高校生ら大学の事業関係者50人分の氏名・メールアドレスなどが保存されていました。

新潟大学では、情報を機密性によって大きく3段階に分けて管理しており、学生の情報は最高レベルの情報として、USBメモリーに保存する際の暗号化や、外部に持ち出す際の許可者の承諾が必要でしたが、教員はそのどちらもやっていませんでした。また、学外に持ち出すつもりで使用したUSBメモリーを「学内で紛失したのか、学外で紛失したのかも分からない」としています。

紛失してから公表するまでに1年近くもかかったことについて新潟大学は、USBメモリーに保存されていた内容を特定する作業に時間がかかったためとしており、対象となる学生や関係者に対して、3月に入ってから謝罪文を出して紛失の事実を伝えたということです。

新潟大学は「重大な問題であると受け止めており、関係の皆様に、多大なご心配及びご迷惑をおかけしたことを深くお詫び申し上げます」とコメントするとともに、教員の処分を検討しているということです。