そのころ、柏崎刈羽原子力発電所では“テロ対策の不備”が発覚し、原子力規制委員会から核燃料の移動を禁じる『事実上の運転禁止命令』が出ていたため、再稼働議論は下火となっていました。

ある県議は「花角知事からすれば再稼働の議論がしたくても、その環境が整っていなかったということだろう」と振り返ります。

花角英世知事は、2期目の当選後こう話していました。
「方法は決めているものはない。ただ、一般的に『信を問う』という言葉は重い言葉。解釈の可能性という意味では、議会の信任とかあるいは住民投票とか、それは可能性としてはあるのかもしれませんが、一般的な語感からすればまさに『存在をかける』という意味合いが強いと思いますけどね」
「知事選挙も当然1つの形だと思いますが…」

しかしその後も、知事自身の口からは『信を問う』ための“具体的な方法”は出てきませんでした。

柏崎市 桜井雅浩市長
「信を問うという言葉だけが、もう5年も6年も踊っているわけです。じゃあ信を問うというのはなんなんだと…」
「何の答えもないというのは、私はやはり、政治家としては望ましくないなと」

こうしたなかで、市民団体は『県民投票』を求めました。