『ぬけおち』という珍味をご存知ですか?
気になる“珍味”。
いったいどんなモノなのか、新潟県阿賀町に行ってきました。
『ぬけおち』を探しに、やってきたのは阿賀町の山間部。
【“ぬけおち”に詳しい 清野義昭さん】
「まあ、頑張ってついて来てください」
知る人ぞ知る珍味『ぬけおち』。
秋になると収穫できるのですが、一般の人ではなかなか見つけることが出できないそうです。

【“ぬけおち”に詳しい 清野義昭さん】
「ちょっと遅かったな~。あっ!」
「残念。これはぬけおちではなくて、天然のナメコ」

「これはクリタケ…」
「そんな簡単にはいかない」

ぬけおちは、きのこの一種とのこと。
この日(11月12日)は1時間以上探し回りましたが、なかなか見つけることができませんでした。

「今日はちょっと見当たらないね。本来ならばこのブナの木に付いていてもいいんだけど」

阿賀町の標高500メートル付近に分布するブナ原生林。
ぬけおちはブナの木にできるキノコで、正式名称は『エゾハリタケ』。
どうして『ぬけおち』と呼ばれているのでしょうか?
「ぬけおちというのは、木についていて熟すと抜け落ちるから『ぬけおち』」
「長さは30~40cm、厚さは20cmくらいです」

大自然の恵み『ぬけおち』。
阿賀町の室屋地区では昔から、ぬけおちを1カ月以上みそに漬けて保存食にしてきたそうです。

「あっ、ちょっとチーズのような香りがする」

新米と一緒に『ぬけおち』をいただきます
「食感がプニッともサクッともしているし、みその香りが食欲をかき立てて、きのこのうま味もしっかり出ていますね。これはごはんにものすごく合いますね」

今では山に入る人も少なくなり、なかなか味わえない幻の珍味になっています。
