新潟市北区にあるこちらの田んぼ…。
乾いてヒビの入った部分が目立ちますが、水を入れ忘れたわけではありません。

「連日の暑さで水を張っている田んぼが多いなか、こちらの田んぼは靴のまま“歩いて入れる”ほど乾いています…」

これは『節水型乾田直播(せっすいがたかんでんちょくは)』という栽培方法。
水を張った田んぼに苗を植えるのではなく、乾いた田んぼに“直接”種もみを播き(まき)、その後もほとんど“水をためずに”栽培する方法です。

【ベジ・アビオ 加藤和彦取締役】
「水を張らない節水型の米の栽培になりまして…。水はまだ数回しか流してない状態で米を栽培してます」

種もみに菌やビール酵母をまぶして“根の張り”を良くし、少ない水でも育ちやすくしているそうです。

今は、主に業務用として販売される『にじのきらめき』という品種を栽培していますが、加藤さんによりますと「この暑さでも生育は順調」とのこと。

「栽培の労力は今までの慣行栽培と比べて、人によっては7割とか5割減できる」

田んぼの水の管理には時間や労力がかかり、毎日欠かさずに水の状況を確認している農家もいます。

加藤さんは、広い田んぼを少ない労力で栽培するための技術が必要だと感じ、JAなどと協力しながら試験的に取り組んでいます。

「収量が若干減っても、原価が下がっているので利益は変わらずとか、そういうことを目指していきたい」

コメ作りの“未来”をかけた挑戦です。