農村は“存亡の危機”

厳しい経営に加え高齢化などもあり、新潟県内の米農家の数は20年間で6割ほど減りました。

新潟百姓一揆の実行委員長・天明伸浩さんの集落でも、かつては十数軒あったコメ農家が現在4軒にまで減っています。

デモの数日前、天明さんはこう話していました。

「農村がなければ、コメ作りは永続しないんですよね…」
「村を守っていけるように、消費者の方にも応援してもらいたい

国内の農家の9割は、栽培面積が5ha未満の中小規模農家。
そのため天明さんは、国が推進する農業の大規模経営だけが注目されるのではなく、中小規模の農家にも目を向けて農村を守るべきだと訴えていました。

しかし今春に始まった政府備蓄米の“放出”で状況が変わってきたと感じています。

「ここにきて備蓄米が出てきて…」
「農村を守るというより、『いかに安いコメを供給することが大切か』ということに焦点が移ってきている」