「今はもう100分の1もない…」かつての「日常の光景」が消えゆく現状…

青森県トンボ研究会 奈良岡弘治さん
「今はもう100分の1もない。全然飛ばない最近はほとんど飛ばない。寂しいもんだね。昔に比べると」

「赤とんぼ」の詩は大正後期1921年に発表されました。ここで描かれたトンボが飛び交う様子はかつて全国各地で見られた「日常の光景」でした。子供たちはトンボを捕まえようと歓声を上げながら走り回りました。

青森県トンボ研究会 奈良岡弘治さん
「夕方になって夕焼け空の頃にいっぱい飛ぶんですよ、上空を。ものすごい数が飛んだ、昔は」

青森県トンボ研究会 奈良岡弘治さん


顕著に異変が現れたのは2000年代になってからだといいます。

市川麻耶キャスター
「トンボは沼や水田などで繁殖しますが、今、こういった場所でも数が減っているということなんです」

奈良岡さんが国道339号で定点観察したペアになって飛んでいたアキアカネの数の推移です。2002年に100を下回ったあとも減り続け、2013年からは1桁もしくは観測できずとなりました。