弘前工業高校の藤元彩子(ふじもと・さいこ)さん。スキーのジャンプ競技で青森県内の高校生では唯一の女子選手として8日、初のインターハイに臨みます。

高校世代の頂点を決めるインターハイを控えた今月2日、藤元彩子選手の姿は弘前工業高校にありました。高校生が学校で練習するのは当たり前に思うかも知れませんが、彼女が取り組んでいるのは…ジャンプスキーのジャンプ競技です。

青森県勢では高校生で唯一の女子選手として全日本連盟の強化指定選手にも選ばれている期待のジャンパーです。県外の高校で競技を続ける選択肢もありましたが、藤元選手は競技環境が整っていない青森県に残ることを決めました。

※弘前工業 藤元彩子選手
「青森県のスキーの皆さんには感謝しないといけないので青森県の高校生の選手として結果を残して恩返しできたらと思って残った」



小学1年生で競技を始めると、すぐにジャンプの虜に。中学に入ると全国中学で2回の準優勝になるなど世代トップクラスの実力をつけました。トリノオリンピックにジャンプで出場した一戸剛(いちのへ・つよし)さんが所属したスキー部もジャンプの部員は1人。練習や大会遠征は大学時代に一戸さんのもとで学んだ神島実孟(かみしま・のりたけ)監督との二人三脚です。


※弘前工業 藤元彩子選手
「高校に入って目線を変えたりスタートの仕方を変えたり細かいとこまで意識を配るように練習している。スキー部の歴史や伝統を引き継げたら」


学校や青森県への思いを背負って迎える高校初のインターハイ。舞台は世界大会が開かれる山形県の蔵王シャンツェ。5日は初めて冬の蔵王での調整を行いました。将来のオリンピック出場を目指す藤元選手の目標はただ1つ。


※弘前工業・藤元彩子選手
「全中のときにうまくいかなくて準優勝で終わっているので悔しかったですしもっとがんばらなきゃなと思っている。蔵王はまだ冬に飛んだことがなくドキドキしているけど夏は飛んでいる台で調子もよくきている。優勝を目指してがんばりたい」



見据える未来、そして青森県勢女子選手初の優勝に向けて藤元選手が飛び立ちます。













