観光需要が大きく回復するなか、青森港に2025年初めてとなるクルーズ船が到着しました。2025年のクルーズ船の寄港数は、過去最も多い49回が予定されています。
31日午前8時前、クルーズ船「クイーン・エリザベス」が到着しました。
全長294m、高さは16階建てのビルに匹敵する56.6mで、約1.5km離れた場所からでも、この大きさです。
青森港へは10日間のツアーの3日目の寄港となり、31日は市の職員などが三味線の演奏のほか、大漁旗を振って船を出迎えました。
到着の際は一時、雪が降りましたが、乗客にとってはこれが旅の醍醐味のようです。
ニュージーランドからの観光客
「天気も良くて満足しています。この前はシンガポールにいましたが、暑すぎました。(青森の気候は)快適ですね」
※映像では字幕が「(青森の気候は)プレゼントですね」となっていますが、正しくは「(青森の気候は)快適ですね」になります。
降り立った乗客たちは、それぞれの観光ルートへ出発。
なかでも県内の「祭」に人気が集まりました。
「ねぶたの家ワ・ラッセ」では、乗客たちが大型ねぶたを見学しました。
アメリカからの観光客
「色も大きさも、とにかく素晴らしいです。このような素晴らしいものは見たことがありません」
そして、五所川原市では立佞武多を見上げるなどして青森での「ひととき」を満喫し、午後5時に次の寄港地を目指して出発しました。
次に青森港にクルーズ船が寄港するのは明後日4月2日で、2025年は過去最も多い49回が予定されています。
2025年に青森港には過去最多の49回、クルーズ船が寄港します。とは言え、全国に目を向けると、2024年の寄港回数1位は204回で博多、2位は那覇で175回など、まだまだ全国とは開きがあります。
その青森にある“のびしろ”へのヒントを「クイーン・エリザベス」の運航会社「キュナード・ライン」が発表しています。
2024年、世界の寄港観光地のトップ10の1位に「酸ヶ湯温泉」が選ばれました。
八甲田山系の景色や、温泉文化に触れられることを高く評価したということです。
こうしたことを踏まえ、青森港国際化推進協議会事務局は、高い評価への課題として、例えば「車で4時間あれば酸ヶ湯や三内丸山遺跡を往復できる」こと。実際のアンケートにあった「何の店かわからない」「支払方法がわからない」など、外国人旅行客に分かりやすい情報や表示に取り組むことが求められるとしています。