26日の修了式を最後の行事として歴史に幕を下ろすのが、青森県の三沢市立三川目小学校です。校歌は、青森県出身の劇作家・寺山修司が作詞していて、26日は歌い継いだ校歌を教職員と児童が全員で大空にむかって歌い、節目を迎えました。

母校・三川目小学校への思いを黒板につづる児童たち。
3月末での閉校を前に、卒業した6年生と在校生あわせて35人が校舎に最後の別れを告げました。

三川目小学校の前身となる学校は、明治17年・1884年に開校しました。

その学校と深い関わりがあるのが、昭和のマルチプレーヤー・寺山修司。
演劇から短歌まで幅広い分野で活躍し、一世を風靡しました。

三沢市には1945年、小学6年生のときから中学1年生まで住んでいたとされています。

その縁で、寺山には1961年の三川目小学校の創立60周年にあわせて校歌の作詞が依頼され、快諾したといいます。こうして誕生した自慢の校歌は、26日の閉校セレモニーでも活躍しました。

児童たち
「最後に寺山修司作詞・いずみたく作曲の大好きな校歌をみんなで歌い、三川目小学校とお別れしましょう」

子供たちに大切にしてほしい言葉、思いを寺山ならではの表現で描いた校歌を、全員で元気よく歌います。

児童は
「一生忘れられない思い出にしたいと思ったので、一生懸命思い出に残るように歌いました。自分の人生に一生残る最高の歌だと思いました。(歌詞に)希望・知識・真理という言葉があって」

児童は
「閉校してもこの曲は忘れない、という気持ちで歌いました。真理という言葉をもって三沢小学校にいきたい」

学校が140年の歴史に幕を下ろすのとともに、児童たちは寺山から贈られた言葉を胸に春から新たな場所へ羽ばたいていきます。