岩手県の林野火災は発生から1週間がたちましたが、いまだ収束していません。石破総理は5日、参議院予算委員会で本県・青森県選出の田名部匡代議員の質問に対して、「激甚災害」の指定を視野に入れていることを明らかにしました。

平成以降で最大の被害となっている岩手県大船渡市の林野火災。焼失面積は5日午前6時時点で約2900ヘクタールに拡大していて、大船渡市の面積の9%にのぼっています。

青森県内からは2月26日~3月5日までに11の消防本部であわせて延べ362人が派遣されています。

中澤美寿妃 記者
「大船渡市の隣にある陸前高田市には、各県から応援に集まった消防隊員の宿営地があり、消火活動に向かう隊員が待機しています」

こちらの施設には、青森をはじめ東北地方の4つの県の消防が拠点としています。青森県大隊は各グループが時間ごとに分かれ、全域に避難指示が出ている大船渡市三陸町綾里地区を中心に活動しています。

中澤美寿妃 記者
「消防隊員たちは陸前高田市を出発し、サイレンを鳴らしながら消火活動に向かいます。さきほどまで降っていた『雪』は『雨』に変わりました」

大船渡市は5日、雨や雪が降り、16日ぶりの降水が確認。これまで燃え広がってきた火の勢いが弱まることが期待されています。

こうしたなか、5日に開かれた参議院予算委員会では、本県選出の田名部匡代議員が登壇し、石破総理に対して大船渡市の火災を「激甚災害」に指定するかを質しました。

石破 茂 総理大臣
「『激甚災害』も視野に入っている。可能な限り迅速・適切な査定というものを考えてまいりたい。被災者の方々に安心していただけるような、また自治体の金銭の負担も少なくて済むような、迅速かつ適切な対応を政府として心がけて参りたいと思っております」

発生から1週間がたち、いまなお燃え広がり、約4600人に避難指示が出されている林野火災。

一刻も早い収束が待たれます。