青森市浪岡で2025年1月、夫婦が落雪に巻き込まれた事故の際、救助にあたったとして5人が消防署から表彰されました。「助けて」の叫び声に近所の人たちが連携した救出劇でした。

表彰されたのは青森市浪岡の山内勝彦さんと北山正優さん、それに山田康穂さんたち5人です。

事故があったのは1月4日夜、自宅の除雪作業をしていた山内さんが大きな音と男性の「助けて」と叫ぶ声に反応しました。

叫んだ男性と妻は、雪かき中に落雪に巻き込まれていました。

山内さんは北山さんに消防への通報を依頼したあと救出作業にあたり、山田さんの家族3人も加わって夫婦を救い出しました。

発見・救助活動に参加 山内勝彦さん
「頭の後ろが少し見えてきたので、みんなでとにかく顔の近くを手で掘った」

通報・救助活動に参加 北山正優さん
「もう無我夢中ですね。状況がわからないので。体は動かせないので、声も出せないと思い、とりあえず息してほしいと思った。レスキューが来るまでは不安にさせてはいけないので『今来るから』と伝えた」

県内ではこの冬、除雪作業に伴う事故で9人が死亡しています。

【追記】
「2025年1月4日(土)午後6時50分頃に青森市浪岡で発生した救助災害について」事案の詳細は以下になります。

当時、自宅の除雪作業をしていた夫婦が屋根の落雪の下敷きになっていたところを近所の山内さんが発見し、近所の北山さんが通報しました。

山内さんと北山さんが協力して救出活動を続けるなか、情報を聞きつけた山田さん家族3人が協力し、救出活動を実施したということです。

発見者の山内さんは、自宅で除雪作業の最中に近所から大きな音がしたため、自宅周辺を徒歩で確認していたところ、「助けて!」という男性の声が聞こえ、男性が胸の下まで雪に埋もれているところを発見しました。

その後、山内さんは近所の北山さんに119番通報を依頼。
男性が埋もれていた雪を手で除去しようとすると、男性から「妻もそっちに埋まっている」と言われ、そのさい女性の「助けて!」との声とライトの明かりが見えたといいます。

このため、明かりと声がしている周辺を通報者の北山さんと途中から駆けつけた山田さん家族3人とが協力して手掘りしていったということです。

約30cm掘ったあたりで女性の頭が見え、更に上半身が見えるくらいまで掘り進めたところで消防隊が到着。

山内さんと北山さん、山田さん家族3人の合わせて5人の行動によって夫婦は助かったということです。