4日開幕する全国中学スキーに女子複合で出場する金木中学3年の沢田珠慧莉選手。青森県内は競技環境が恵まれないなか、中学ラストイヤーで全国の頂点を目指します。※2月3日放送

ダイナミックなジャンプで冬空を飛ぶのは沢田珠慧莉選手、競技が根付く五所川原市金木町出身の中学3年生です。

沢田選手はジャンプに加え、クロスカントリースキーも行う複合種目に取り組み、全国中学では1年生で9位、2年生で5位と実績を積み重ねてきました。

4日開幕する全国中学は3年生最後の大舞台です。

※金木中3年 沢田珠慧莉選手
「今までにないというくらいすごく調子が良い。全国で比べると下の方にいた。這い上がっていくために全国大会なので集大成と思っている」。

小学1年生のときに東奥義塾高校などで活躍した父匡希さんの背中を追うように競技を始めると、いつしかスキーの虜に。元オリンピアンの古川純一さんらの指導を受け幼少期から大きな夢を掲げていました。

※沢田珠慧莉選手(当時小6)
「将来の夢は高梨沙羅選手や佐藤幸椰選手のようなオリンピックで活躍して有名な選手になりたい」

憧れの高梨選手はW杯歴代最多勝利などジャンプ女子の歴史を作ってきた第一人者です。沢田選手にとっていつまでも目標となる存在です。

※金木中3年 沢田珠慧莉選手
「技術の面でもそうですし、自分たちの選手とか観客とかの対応も素晴らしい」。

県内の競技環境は十分ではなく、ジャンプ台は小学生世代が対象の嘉瀬スキー場にあるスモールヒルのみで普段の練習拠点は秋田県鹿角市です。また大会は北海道や長野で行われます。

今シーズンは遠征を通してジャンプの手応えをつかんでいますが家族や指導者の支えがなければ競技をすることもできません。だからこそ感謝の思いを持って練習に打ち込みます。

※金木中3年 沢田珠慧莉選手
「やるとなったらやるところ。やんないといけない」

そんな姿を知るからこそ、指導にあたる神島敬一監督は練習拠点を同じくする鹿角高校の海沼優月選手とともに大きな期待をかけます。

※金木ジャンプクラブ 神島敬一監督
「切磋琢磨して追いついて一緒に世界に転戦できる選手になってほしい。チャンスはいっぱいあると思う」。

春からは海沼選手を追って青森から離れます。青森県の看板を背負って飛ぶ、最後の全国中学。目標はただ1つです。

※金木中3年沢田珠慧莉選手
「この調子を保ってけがをせずに全国トップを狙いたい」。

沢田選手の名前「珠慧莉(じゅえり)」にはきらびやかな宝石のように輝いて欲しいという願いが込められています。

15歳の瞳には名前と同じく、光り輝く未来が映し出されています。