21日の早朝、青森市荒川の八甲田山麓の山中で60代の女性1人がクマに襲われけがをしました。
※リンクから現場の様子をご覧いただけます。
青森市によりますと、21日の午前5時40分頃、青森市荒川南荒川山の石倉岳の登山口付近の道路から北側約300mの山林で、タケノコ採りのために入山した青森市の60代の女性が体長約1mのクマ1頭に襲われたということです。
女性は、背中を叩かれたため振り返ったところ、クマに襲われたとしていて、右足の太ももをひっかかれるなどして、けがをしたということです。女性とともに入山した夫が被害の直後に気付いてその場に駆け付け、ブザーを鳴らしてクマを追い払いました。
女性と夫はその後、酸ヶ湯温泉に向かい、すぐさま119番通報をして、病院に搬送。女性の命に別状はなく、現在治療を受けながら入院しているということです。
現場近くでは、ほかにもクマと遭遇したという人もいました。
クマと遭遇した人は
「(今年は)1回くらいは目撃しているが、行き会ったのは初めて。どうろにやっと出て、『もう大丈夫だな』と思って、うしろを見たら、道路にまで(クマが)出てきた。心臓がまだドキドキしている…」
今回の事案を受けて、警察や市は午前中に現場周辺をパトロールするとともに、近くの宿泊施設などに出没を知らせるチラシを配り注意を呼び掛けました。
青森市では、2024年度に入り44件のクマの出没情報が寄せられていて、2023年度の1年間の56件を上回るペースで出没が急増しています。
青森県内で、2024年にクマによる人的被害が確認されたのは今回で2件目で、県は全域にツキノワグマ出没注意報を出して、引き続きクマが目撃された現場周辺に近づかないよう呼び掛けています。