110年ぶりの新入幕優勝を果たした尊富士。その相撲道の始まりは青森県の小学校でした。金木小学校6年生のときの卒業文集には将来角界での活躍を夢見る12歳の思いがつづられていました。

当時12歳の尊富士関の卒業文集抜粋(原文ママ)
「相撲部なので、もっときたえて強くなっていき将来日本を、明るくして、より楽しくできるように中学校できびしく指導され夢に向かって進んでいけるようにがんばりたいです」

卒業文集につづった決意を忘れることなく、尊富士は木造中学で全国大会の表彰台に上ると、高校は県外の名門・鳥取城北高に進みました。日大を経て伊勢ヶ濱部屋に入門し、今場所、史上最速を更新する所要10場所での優勝を果たしました。

「将来日本を、明るくして、より楽しくできるように」

12歳の少年が掲げた目標は、たゆまぬ努力の末に、12年後、記録的な初優勝という形で青森県、そして日本中の角界ファンを笑顔にさせました。