妹「母と抱き合い泣き続けた」「実家に帰ってきたのは、小さくなり骨壺に入った姿…」

続いて妹も陳述した。最初は嗚咽でなかなか言葉が出てこなかったが、それでも言葉を振りしぼった。
大田夏瑚さんの妹
「とてもつらくて耐えることができるか分かりませんが、大好きなお姉ちゃんのために、私ができることはどんなことでもしようと思い、この場に立つことを決意しました」
「事件の翌日、遺体安置所にいる姉と対面しました。母と抱き合って泣き続けました」
「9月にはお姉ちゃんは、実家に帰ってくる予定でした。可愛いカフェに一緒に行く予定でした。帰ってきたのは、小さくなって骨壺に入った姿でした」
「お姉ちゃんとの思い出はたくさんあります。思い出を生きる力に変えなければと、毎日苦しみながら頑張っています」
「被告は、怖がっているお姉ちゃんを見て、ハッと我に返ることもできたと思います。階段を駆け下りている時に、思いとどまることもできたはずです。人の命、お姉ちゃんの命を、何だと思っているのでしょうか」
「何ひとつお姉ちゃんと一緒にできない怒りを、どこにぶつければいいのでしょうか。生きることがこんなにつらいと思っていませんでした。大切な、大切な、私のお姉ちゃんを返してください」
無慈悲な凶刃によって、家族の幸せが粉々に砕け散ったことを、改めて痛感する。
“思い出を生きる力に変えなければ…”という言葉に、胸が張り裂けそうになった。