歌舞伎俳優の中村勘九郎さんと囃子方の十三世田中傳左衛門さんが十八世中村勘三郎十三回忌追善「猿若祭二月大歌舞伎」の「一番太鼓の儀」に登壇しました。

「一番太鼓」とは、江戸時代、芝居のはじまる前に打たれた太鼓の事で、江戸の芝居小屋の雰囲気を伝えたいと、十八世勘三郎さんと囃子方の当代・十三世田中傳左衛門さんが平成中村座の立ち上げの際に古式に則り復活しました。

「一番太鼓の儀」の際、勘九郎さんは"本日はお寒い中、たくさんお集まりくださりましてありがとうございます。中村勘三郎十三回忌追善で興行をやらせていただくこと本当に嬉しく思います。"と挨拶しました。
続けて"なぜ、2月に猿若祭かと言いますと寛永元年に初代猿若勘三郎が江戸の京橋あたりにやぐらを建ててそこから江戸歌舞伎がスタートしたのが2月15日でした。なので2月に猿若祭を催させていただくことなりました。"と説明
さらに"今年は寛永元年(1624年)から数えまして400年の記念すべき年です。この「一番太鼓」も400年前に鳴り響いた。400年前にこの江戸の街に鳴り響いた音色が400年の時を経ても鳴り響くことができるのも皆様のおかげでございます。"と感謝の言葉を述べました。

最後に勘九郎さんは"ご出演くださる先輩同輩後輩の皆様から力をいただきまして中村屋一同、精一杯、来てくださったお客様に楽しんで帰っていただくよう努めますので、どうぞご来場の方よろしくお願い致します。"と意気込みを語りました。
【担当:芸能情報ステーション】