仕事の「ストレス」が再犯の引き金になることも

野村一史さん:
「予期しないときに大金が得られるような仕事。過度にストレスがかかる仕事。以前、薬物を使用しながら従事していた仕事。このような仕事についている人は回復を優先して、生活を見直した方がいいかも知れません」

プログラムはテキストを用いて行われ、受刑者が社会に出て仕事をするとき薬物との関わりを絶てるのかを考えていきます。

50代の受刑者:
「私の場合は身柄引受人が職場の社長なので、その人と一緒に仕事をすることによって覚醒剤に手を染めなくていいという確信があるので仕事は碇の綱」

60代の受刑者:
「周りの人間ですよね。薬物関係の人間とは連絡を取らないように」

受刑者たちは、社会に出て真っ当な仕事に付くことが薬物を使わない方法だと話しますが、野村さんはその仕事の中にも落とし穴があると指摘します。

野村一史さん:
「(仕事が)引き金的なところがあるかなと思います。働いていると一生懸命頑張るじゃないですか。そうすると自分の時間を犠牲にしたりそういうのがストレスになり(薬を)使うこともある」
仙台ダルクのスタッフ:
「ストレスのない人間っていうのは無理だと思うんですよ。日常的にきょうが始まらなきゃいいのに、みたいになるとストレスが溜まって病んだ状態になるのかなって」

厚生労働省によると覚醒剤事件の再犯率は67.7%に上ります。