■世界陸上オレゴン・1日目(日本時間16日・米オレゴン州ユージーン市)

世界陸上初日の16日、男子20km競歩が行われ、前回大会金メダルの山西利和(26)が日本史上初となる世界陸上2連覇を達成、1時間19分07秒でゴールし、今大会の日本人メダル第1号となった。東京五輪銀メダルの池田向希(24)は1時間19分14秒で銀メダルを獲得。日本勢でワンツーフィニッシュとなった。
初出場の住所大翔(22)は8位、4大会連続出場の高橋英輝(29)は29位だった。

気温34.8℃、湿度37%という条件で始まったレース。山西は「非常に暑くてですね、ライバルもすごくタフで中々離れてくれずにどうしようかなっていうレースだったんですけど、最後、薄氷の勝利だったんですけど何とか勝って良かったです」とほっとした表情を見せた。
「自分の良さを出すために前半から速いペースに持ち込んで、皆が消耗した感じでラストを迎えるっていうのが自分のパターンなのでそこを狙って、早く入ったりとか、途中で揺さぶりをかけたりしていました」と話すように終始主導権を握りレースを動かした。

2019年のドーハ大会で金メダルを獲得したが東京五輪では銅メダル。「(東京五輪で)池田選手に負けたので、なんとかリベンジしたいなと最後戦っていました」と最後の日本人争いを制した。

銀メダルの池田は集団からレースを伺うなど冷静なレース運びだった。「序盤は落ち着いて、レース展開の流れに乗って、レースを進めていき、後半ラスト5キロをきってからの勝負だと。集中を切らさずに最後まで、気持ちを切らさずに保てたところが結果的に銀メダルにつながったかなと思います」。最後は山西にスパートを許した池田。「負けたくない、負けられないライバルでもあり、頼もしい先輩でもあるなと。他国もマークしている中、堂々と歩く姿勢を勉強させていただきました。今後も山西選手に負けじと安定した成績を残せるように頑張っていきたいと思いました」と悔しさをにじませた。