3年ぶりに行動制限のない夏ですが、多くの人は感染拡大が続く中「旅行していいのか」悩んでいました。「全国旅行支援」延期の発表で観光地は落胆しています。

■3年ぶり“行動制限ない夏”、第7波で困惑「旅行行っていい?」

15日、東京都で新たに確認された新型コロナの感染者数は1万9059人。先週の金曜日の約2倍です。東京都は、緊急のコロナ対策会議でこの夏の感染拡大を抑え込んでいくために、ワクチン接種の促進など具体策をとりまとめました。

東京都 小池百合子知事
「主要ターミナル駅におきましては、臨時の無料検査会場を設置いたします。特に都県境をまたいで移動をする際に活用いただければと存じます」

全国で感染が拡大する中で迎える16日からの3連休、そして夏休みシーズン。14日、岸田総理は行動制限についてこう話しました。

岸田文雄総理
「新たな行動制限は現時点では考えていません」

一方、政府は、7月から開始を予定していた1人1泊あたり最大1万1000円を補助する観光支援策「全国旅行支援」の延期を発表。

行動制限は行わないものの感染状況が悪化する中、街では「旅行してもいいのか」と悩む声が多く聞かれました。

群馬・草津への旅行を計画中
「(旅行を)一応考えてはいるんですけど、状況(次第)だったりというのはあります。そういう時期なので自分は制御しなくてはいけないかなという思いが心のどこかにある」 

関西方面への旅行を考えているという親子は…

関西方面への旅行を計画中の母親
「行っていいのかなっていう、出歩いてていいのかなって気持ちはちょっとはあります」
子ども
「(Q.行けるなら行きたいですか?)そうですね」 
   

■「全国旅行支援」延期で観光地からは落胆の声「今年も厳しい夏のシーズンに…」

全国の観光客を呼び込む支援策の見送りに各地の観光地からは落胆の声が…。

北海道屈指の温泉地・弟子屈町の川湯温泉。

こちらのホテル「お宿 欣喜湯」の客足は、コロナ前の6割から7割程度に留まっているため支援策に期待を寄せていました。
   
お宿 欣喜湯 運営会社 榎本竜太郎社長
「大打撃ですね。この夏のシーズンに本州からたくさん来て頂かないと。今年も厳しい夏のシーズンになるのかなとがっかりしています」

長崎県で軍艦島上陸クルーズを運航する会社「やまさ海運」では、5月以降220人乗りの船が満席近くになる日もあったといいますが…

やまさ海運 伊達昌宏社長
「やむを得ないだろうなというような感じですね。自分も(コロナに)なるかもしれないし、医療関係の皆さんが動けなくなるのが一番恐ろしいですよね」