定年は“年齢差別”にあたる国も

2023年3月に行われた、ASEAN(東南アジア諸国連合)のオンライン会合。厚生労働省が主催した会合のテーマは『人生100年時代』です。ASEAN10か国の関係者らが社会福祉・保健医療・雇用について議論しました。
(看護師・池田きぬさん) 「看護の場合に65歳の定年を引くのは、働きたい人の意欲を阻害する気がするので定年が65歳は若すぎるような気がします」
そんな中、池田さんは日本代表として、自分の経験を踏まえた高齢者雇用の現状について講演し、日本の「定年制」の在り方について疑問を呈したのです。

(看護師・池田きぬさん)
「耳が聞こえて健康で動ける人だったら、80歳までは大丈夫、働けると思うんです。今の社会情勢、働く人を掘り起こしているわけですから。意欲のある高齢者だったら、働いてもらったらよろしいですよね」
日本では、ほとんどの企業が従業員の定年退職を60歳もしくは65歳と定めています。池田さんは「仕事をしたい高齢者が働く機会を作る必要がある」と訴えます。
一方、海外の定年退職を調べてみると、イギリス・カナダ・オーストラリアなど 原則、定年制そのものがない国が想像以上に多くあります。さらにアメリカなど、定年制を“年齢差別”として禁止している国もあることがわかりました。

(看護師・池田きぬさん)
「定年制はやっぱり違うんじゃないかな。働きたい人はいるわけですし、年齢は関係ないです」