■永遠に生き続ける…「ステンドグラス補完計画」始動
プロジェクト名は「ヤングセンターステンドグラス補完計画」。まずはステンドグラスを解体中の施設から取り外していかなければいけません。補完計画に賛同するボランティアを募ったところ、知り合いや地元の住民らが手伝ってくれました。東京神父さんは施設から回収したステンドグラスを設置してくれる企業を募集したほか、設置費用を賄うためクラウドファンディングを実施。その結果、別府市の旅館や県内の観光施設などに設置できることになったほか、185人から計140万円余りの資金を調達することができました。


13枚のステンドグラスは、年内にほぼ設置できる予定となりました。文化財としてこれからも残り続けることについて、ヤングセンターの元経営者・寺本博文さんは、感謝の思いでいっぱいだと話します。
「東京神父さんのステンドグラス補完計画を通して、皆さまのヤングセンターに対する思いを再確認することができました。また、生まれ育った鉄輪の、別府の素晴らしさも改めて教えられた気がします。今は、世界一の別府!と胸を張っています。ステンドグラスを通してヤングセンターが永遠に生き続けることが何よりの幸せです」

ステンドグラス補完計画に多くの人が関わる中で、東京神父さんは別府の良さは「多様性にある」と改めて感じました。
東京神父さん
「近くに温泉があり、留学生も多い別府には、世代や人種を超え、人との違いを認め合う多様性を感じたんです。そんな街をいろんな人に知ってもらいたい。もちろん、別府に住む人たち自身にも、こんなにいい街なんだと知ってもらいたい。そのために、このステンドグラス補完計画が改めて別府を知るきっかけになってもらえるといいですね」

東京に住んでいるのに別府の温泉文化を残そうと行動した東京神父さん。そんな彼を支えた別府の人々。再び輝きを取り戻したステンドグラスは、多様性を受け入れる別府の温泉文化の象徴といえそうです。
OBS大分放送東京支社 古城秀明