大分市の歓楽街「都町」に住み着いている野良猫。ふん尿やゴミ漁りなどにより、環境面で悪化が懸念されるとして問題となっていますが、ここ数年でその頭数が減ってきたといいます。望まれずに生まれてきた不幸な猫、迷惑な飼い主のいない猫を“地域猫”として管理している女性を取材しました。
「人間が最初に捨てて繁殖…人間のせいですよね」
大分県内最大の歓楽街「都町」ではコロナ禍で一時は遠のいた客足も、徐々ににぎわいが戻ってきています。一方で、街には変化も…。ひと昔前までは街に住み着いていた野良猫が最近になって減ったというのです。
(都町の飲食店)「一時期よりは減ったかな」「前は毎度この辺を走り回っていた。野良猫は少なくなったと思う」
これにはある取り組みの成果が表れています。まだ人出がまばらな夕方の都町で、仲間と野良猫に餌を与える岡本瞳さん。都町で20年以上続く飲食店の経営者、いわゆる「ラウンジのママ」です。

岡本瞳さん:
「餌をあげ、ちょっとずつ人に慣らして捕獲して避妊・去勢して戻すという活動をしています」
岡本さんは3か月前から週に一度、町内の見回りをしています。住み着いている猫の把握と人慣れをさせるための餌付けが目的。さらに、猫に餌を与えている間は周辺のゴミを拾い、使った紙皿もきちんと回収して帰ります。こうした活動もすべては「地域猫活動」につながっています。
「地域猫活動」とは住民が主体となって野良猫に避妊や去勢の手術をするなどして、猫の数を増やさないよう管理する取り組みです。猫好きが高じて保護活動を始めたと話す岡本さん。自宅でも6匹の猫を飼っていますが、元はすべて野良猫です。
岡本瞳さん:
「きっかけは猫が好きということからかわいそうに変わって何かできることないかなと。人間が最初は捨てて、そこから繁殖していったので、人間のせいですよね」