ビッグモーターの不正請求問題は、“財界トップ”も務めた大物経営者の退任に発展することになりました。SOMPOホールディングスの櫻田氏が退任する方向で調整していることが分かりました。
ビッグモーター 兼重宏行 社長(当時・去年7月)
「ゴルフボールで傷をつける、ゴルフを愛する人に対する冒涜ですよ」
車にわざと傷をつけるなど、異常な手口が明らかになったビッグモーターの不正請求問題。
金融庁はビッグモーターと親密な関係にあった「損保ジャパン」と、親会社の「SOMPOホールディングス」への立ち入り検査をきのう終了。近く業務改善命令を出し、経営責任の明確化を求める方針です。
一連の経営責任が問われる中、グループのトップ・櫻田グループCEOが3月末に退任する方向で調整していることが関係者への取材でわかりました。
問題視されたのは、2社の特別な関係。裏付けるのが、こちらの内部資料です。
保険金の査定にあたって、当初はビッグモーターが見積もりを作成し、画像を送信した後、損保ジャパン側が損害調査を行う仕組みでしたが、その後、損保ジャパンの調査工程がなくなります。つまり、ビッグモーターの“言い値”で保険金の支払いが決まりかねない仕組みです。
金融庁がさらに重く見ているのは、不正把握後の経営判断ミスです。
損保ジャパンは不正の可能性を把握しながら、大手損保3社の中で唯一、取引を再開したのです。去年、白川社長が辞任を表明。しかし、櫻田グループCEOは…
SOMPO HD 櫻田謙悟 グループCEO(去年9月)
「もっと早く報告が欲しかった。少なくとも、現時点で私の辞任の可能性はゼロ」
辞任を否定しました。しかし、この櫻田氏。財界トップを4年間務め、他社の不祥事を厳しく批判してきました。三菱電機の検査不正問題では…
経済同友会 櫻田謙悟 代表幹事(当時・2021年6月)
「従業員の問題ではなく、経営の責任になってくると思う。他山の石としたい」
今回、一転して退任へ。決め手の一つとなったのは外部調査委員会の最終報告書で、親会社の経営責任を厳しく指摘されたことです。
外部調査委員会の最終報告書
「主体的・指導的姿勢に乏しく、リスク感度は低かった」
自動車保険自体への信頼を傷つけた一連の不祥事。経営体制の刷新で信頼を取り戻せるかが焦点です。
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