能登半島地震では、石川県内では孤立集落が発生しましたが、集団避難が進み、県は「実質的に」解消したとしています。しかし、その集落にあえて留まり続ける人もいます。その現場を取材しました。
輪島市の山あいにある細屋地区。
記者
「土砂崩れが起きて車が通れなくなっています。この先の集落に住民が避難せず、残っているということでこれから向かってみたいと思います」
アクセスは今も徒歩のみという集落を訪ねました。この地区には10世帯15人ほどが住んでいましたが、集団避難が進んだことなどから、県は実質、孤立集落は解消したとしています。
しかし、今も男性3人が留まっています。その一人、本谷章さん(63)。自宅の裏には土砂が流れ込みました。余震による二次被害のリスクがありますが、湧き水やプロパンガスもあり、最低限の生活ができるほか、何より「慣れ親しんだ家に住み続けたい」と集団避難には応じませんでした。
細屋集落に残る 本谷章さん
「建物自体、雨漏りもないし、まあ危険というふうになれば、やっぱり家から出なければならないかなと思う」
集落の区長は自給自足の状況は当分、続きそうだと話します。
細屋集落の区長 垣地太良三郎さん
「何とか道を確保してほしいという話はしているが、なかなか難しいと思う。物資も当初、自衛隊とか消防とか運んでいただいたが、もうしないと」
集落が震災前の状況に戻るかは見通しが立っていません。
こうしたなか、21日、自宅の様子を確認するため、地震発生以降、はじめて集落に戻った住民がいました。
金沢に避難していた 宮下栄子さん(83)
「連絡手段がないので(3日に娘が)いきなり迎えに来てくれた。もうスマホも電源切れになって」
長女 坂上みゆきさん
「家も傾いているかもしれないし、潰れているかもしれないし、どうなっているか分からない」
18日ぶりに帰った自宅。家の中は想像をはるかに超えていました。先祖代々住んだ家にいつか戻りたいという気持ちはありますが、今すぐに住める状況ではありませんでした。
宮下栄子さん
「ここ(の部屋)は大丈夫なのかなと思って、どうしてもダメなら、ここに寝るわと思ったけど、ここもダメね」
夫 宮下武雄さん
「やっぱりね、離れられないので、ちょっと直して住むよりほかないだろう」
長女 坂上みゆきさん
「春になってからねっていう話はしている。今はどうしても住めないから。でももう年も年だしね」
集団避難が進んだ「孤立集落」。震災後の未来はまだ誰も見通せていません。
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