有害鳥獣の代表格「イノシシ」。富山県内の捕獲頭数は統計が始まって以降、増加傾向にあり、3年前には年間7000頭を超えました。また、イノシシを捕獲したあとの処分は地下に埋めるしかなく、地域住民の大きな負担となっています。そうした負担を一気に軽減してくれるのではないかと、県内では初となる施設が完成しました。

記者リポート
「県内ではイノシシなどの有害鳥獣の数が増えていて、立山町には専用の焼却施設が完成しました」

これは、富山市などでつくる富山地区広域圏事務組合がおよそ4億円かけて整備したものです。

原則、広域圏内が対象で施設は一日最大で500キロ処理できる焼却炉2台を備え、年間、およそ1700頭のイノシシを処理する能力があります。

また、豚熱などの感染症を媒介するマダニなどを死滅させるため、運ばれてきた有害鳥獣をマイナス20℃程度で保管する冷凍庫も備えています。

これまで駆除した有害鳥獣は埋め立て処分していて、必要な深さの穴を掘ったり付近の消毒したりする負担が大きく、土地の確保も課題でした。

富山地区広域圏事務組合 梅澤 博 所長:
「これまでは埋め立てを行っていましたが、今回は安全に焼却できる設備によって皆様方が安全に暮らせるようになったらと思います」