衝撃のニュース…「恩返しの場」失う

2001年にコーチを退いたあとは、すし屋を営みながら幅広い世代に指導を行い、自身がPLで培ったものを野球界へと還元してきました。しかし2016年、清水さんらPL学園OBそして多くの高校野球関係者に衝撃のニュースが走ります。

2016年、PL学園野球部活動休止。たび重なる不祥事が原因でPL学園は2015年に部員の募集を停止。2016年に休部としました。去年、部員1人の入部が認められ、復活に向けて動き出してはいるものの、それ以降大きな進展がないというのが現状です。

清水さん
「母校の野球部が、帰るところがなくなるっていうのは、強い弱いは別として、もうOBはやっぱ寂しい。まあ寂しさだけじゃなしにいろんな意味でつらいというかね。ほんとにこれはもうしょうがないんですけど」

知人の紹介で縁のなかった山口県へ

母校の野球部がなくなるということは清水さんにとって、恩返しの場がなくなるということでもありました。そんな中、知人を通して舞い込んだのがこれまでゆかりのなかった山口県で、高校野球の総監督をやらないかという話でした。

清水さん
「野球のつながりでそういう話を縁でいただいて。いろんな意味で60手前になって高校野球っていうのを、もう一回高校生に携わりたいって気持ちも強かったし。ありがたいなっていう気持ちで山口県に、鴻城高校にお世話になるということで。すべては子供の喜ぶ顔、そういうものを見たいなって思ってきたんですけど」

キャッチャーの指導に熱

清水さん
「おー、いいボールだ」

この日はブルペンで投球練習を見守りました。自身がキャッチャー出身だけあってやはりキャッチャーへの指導には熱が入ります。

清水さん
「こうなってるやん。どう見えるミットが?そうよ。ミットはおんなじ大きさなんよ。せやけど自分が顔の近くでこうやって構えてたらミットって大きく見えるわけやん。それが顔を離してここへ来いっていう風やったらミット小さく見えへん?この差なんよ。ピッチャーから感じることは。ほんまにここへ投げて来てくれっていう思いがここになかったらあかんわけよ。わかる?それじゃなかったら、ピッチャー放ってこんよ。おまえらの思いがすべてピッチャーのボールに伝わってくるわけやから」