13日、東京での新型コロナウイルス新規感染者は1万6878人。急増する感染者に、医療の現場では何が起こっているのか?
ふじみの救急病院の鹿野院長に聞きました。

■検査人数2倍 陽性者3倍…医療現場の厳しい現状

山内あゆキャスター:
7月13日、東京の新規感染者は1万6000人を超えました。感染が急拡大する中で、医療現場はどうなっているのか、鹿野先生に聞きます。

まず、1週間で大きく様変わりしました。

▼ふじみの救急病院 1週間の変化(5日から12日まで)
検査人数 368人→734人
陽性者数 113人→304人
陽性率 30.7%→41.4%いま鹿野先生が危惧しているのが、検査キットについてです。
ふじみ野救急病院では、抗原検査キット、PCR検査キットは確保してあるということですが、今後は各医療機関で争奪戦になるのではないかと心配しています。

そして病床についてです。ふじみ野救急病院ではコロナ病床38床が準備されています。現在の入院状況の内訳についても聞きました。38床のうち、入院している方は21人。21床が埋まっている状況です。その中で人工呼吸器が必要な重症の方が2人。酸素投与が必要な中等症2に当たる人が6人。呼吸困難や肺炎の症状などがある人が6人。そして軽症が7人。オミクロン株は割と軽いイメージもありましたが、中等症以上の人が結構いらっしゃるなというのが私の印象です。

ホラン千秋キャスター:
鹿野さん、第6波をしのぐスピードで感染拡大していると見られるわけなんですが、今までとは違った状況に今後なりうるでしょうか?

ふじみの救急病院 鹿野 晃院長:
デルタ株の頃は肺炎がひどくて、比較的中高年の方がワクチンを打ててなくて、重症化して人工呼吸器など高度な治療が必要でした。オミクロン株になって、もう割と若者では風邪のような症状、高齢の方で重症化する流れになってきたんですけれど、ここにきて「BA.5」という新しい変異株が重症化しやすいのではないかと危惧し出したところです。井上貴博キャスター:
少しずつ変わっていくとなりますと、今検査の陽性者が圧倒的に若い方が多い中で、これから高いリスクの方に広めないように、いかに守るのか。そこに医療をどう集中させていくのかという議論になってますけれど、状況としては、根本的な考え方も変えるべきところに来ているのですか?

ふじみの救急病院 鹿野 晃院長:
今までの波通り、まず、活発な若者から増えて、高齢者に広がっていく。リスクの方に広がっていく。ここを今まで行動制限などで抑えていくことが多かったですが、これをまたやるのかということに関しては、非常に皆さんの中でも意見が分かれるところである。医療現場がひっ迫してからやらざるを得ない状況に、またなってしまうのではないかと感じていますね。