自民党の裏金事件をめぐり党所属の全議員を対象にした「政治刷新本部会議」が行われました。安倍派の議員からも「派閥を解消すべき」との声が上がりましたが、裏金疑惑を抱える安倍派幹部の姿はなく「会合は単なるガス抜きでしかない」との声もあがっています。
派閥解体・パーティー禁止論も 自民党内から「ガス抜き」の声

二階派 中曽根康隆議員
「今の悪しき慣習を引きずった派閥というものやっぱりなくすべきだと」
二階派 鷲尾英一郎議員
「派閥の政治資金パーティーは金輪際、禁止をすべきだと」
安倍派 宮沢博行議員
「清和政策研究会(安倍派)は解散すべき」
若手議員らが厳しい声を上げたのは自民党の全国会議員を対象に開かれた「政治刷新本部」の会議。

岸田総理
「皆さんのそれぞれの党を思う、政治を思う熱い思いを聞かせていただきたい」
自民党の国会議員は378人ですが、出席したのは約150人。裏金疑惑を抱える安倍派の幹部らは姿を見せませんでした。

二階派 若林洋平議員
「それぞれやった方々が逃げているのではなく一度は説明をしてくれないと我々も納得できない。我々も納得できないことは国民の皆さんが納得できるはずがない。そこがスタートだと」

安倍派の幹部7人については、東京地検特捜部が不起訴処分とする方向で捜査をしていることが関係者への取材で分かりました。
特捜部は安倍派幹部らが「会計責任者と共謀して不記載にした」と認定する証拠が集まっていないとみている模様です。

岸田派 小島敏文議員
「会計責任者だけ捕まって政治家はないというのは国民納得しないのではないか」

また、政治刷新本部の役員を務める安倍派議員10人のうち、9人に裏金疑惑が浮上していますが、会議後に話を聞こうとすると…
ーー議論の正当性を疑う声には?

安倍派 吉川有美議員「お疲れ様です」
安倍派 太田房江議員「私は話していません。ノーコメント」
ーー裏金疑惑を説明するつもりは?

安倍派 太田房江議員「…」
ーー疑惑払拭されていない自身がメンバー務めるのは適切か?

安倍派 岡田直樹議員
「党を挙げての議論ということなので、どこの派に属している・属していないにかかわらず、議論に参加する責任はある」
自民党の関係者は、今日の会議をこう表現します。

自民党関係者
「単なるガス抜きでしかないよ。派閥をなくすなんてできないんだから」