■尾身会長「行動制限は今の段階では必要ない」
7月11日、政府分科会の尾身茂会長は“行動制限”について、
政府分科会 尾身茂会長:
「感染リスクが高い場合は、これまでと変わらない。みんなができることをやれば行動制限は今の段階では必要ないと(総理に)申し上げた」
北村氏:
“今この段階では”という意味であって、コロナはやはり1週間前・2週間前の我々の行動が結局反映されているので、尾身先生が言いたかったことは、いろんな取り組みも1回緩んでいた部分はしっかりやってくださいということだと。
それがうまくいかなければ、1週間で2倍、また1週間経って2倍となってしまった時に、“本当に行動制限をしなくてもいいのか?”ということになる。
東京都で(感染者が)1日で4万人、5万人になったときに、検査が手に手が回るのか?ということも含めて、医療機関であれ検査機関であれ(そうなると)混乱すると思いますので、その時も『行動制限しません』と本当に言えるかどうかはわからない。
今、何かできることをしましょうということですね。

■北村氏「医療ひっ迫はベッド数だけでは計り知れない」
現在の東京都の病床使用率を“第6波”と比較すると、
▼病床使用率
2022年2月19日発表(“第6波”時) 59.9%
7月11日発表 37.6%
▼重症者用病床使用率(オミクロン株の特性を踏まえた)
2022年2月19日発表(“第6波”時) 35.1%
7月11日発表 8.3%
弁護士 八代英輝:
病床使用率というと、元々お持ちの持病も含め治療されている可能性も当然あるので、上昇率も含めてだと思いますけども、まだ(現時点では)医療体制のひっ迫とは言えないのではないかなと考えられますけどね。
恵俊彰:
ベッド数も増えれば当然分母が増えるわけですから、そうすると病床使用率も下がってくることになるんでしょうし。
北村氏:
こういうベッド数の占拠率みたいなものを調べると、『まだまだ余裕がある』とか、『一旦違う用途に使ってたベッドをまたコロナに戻しましょう』というように、いろいろ改善はできるんですけども、ベッドはともかく、救急車が回らないと(なると大変)。『電話したけど救急車が一時間後にならないと来ませんよ』という話になったら、我々にとったらある種の医療ひっ迫。いろんな観点で見ていかないと医療ひっ迫はベッド数だけでは計り知れないということですね。
(ひるおび 2022年7月12日放送より)