能登半島地震で住人の救助などにあたった千葉県警の派遣隊員が当時の捜索状況などを明かしました。

能登半島地震を受け、千葉県警は捜索活動などのため、今月1日から9日まで、広域緊急援助隊の隊員らおよそ70人のほか、航空隊のヘリコプターと隊員を石川県に派遣していました。

このうち、第一次部隊として活動した隊員は珠洲市で3日午前10時半ごろ、外壁が崩れ半壊した住宅から足の不自由な80代の男性を救助しました。

この地域へは徒歩でしか向かうことができず、警察として本格的な捜索が入ったのは千葉県警が初めてだったということです。

このほか、4日には半壊した住宅から足の不自由な80代の女性を救助し、また、心肺停止の状態だった別の80代の男性と女性を発見しました。

第一次部隊で現場の指揮をとった警備課の池田太一警部は「住人に声を掛けて情報を集約し、安否が確認できていない方は下敷きになっている可能性が高いと判断した。『ここにいる』という確信をもちながら捜索にあたっていた」と、当時を振り返りました。

渡辺快巡査部長は「1人でも多くの命を救わなければいけないという強い使命感を感じて活動していた」と話しました。

また、航空隊は5日、土砂崩れによって道路が分断されたために孤立した地域から、2歳の男の子と30代から70代までの女性3人をヘリコプターで救助しました。

千葉県警は、あすから今月20日まで、緊急災害警備隊の隊員らおよそ70人を派遣するということです。