陸上自衛隊の幹部自衛官などが集団で靖国神社を参拝したとして、防衛省は組織で宗教の礼拝所を参拝することを禁じている事務次官通達に違反する可能性があるとして、調査すると発表しました。

防衛省によりますと、靖国神社を参拝したのは陸上自衛隊の航空事故調査委員会の関係者など数十人で、陸上幕僚副長を務める小林弘樹陸将など幹部自衛官も含まれています。

小林氏らは今月9日、「時間休」を取得して航空安全祈願を目的に靖国神社を参拝。移動には公用車やタクシーを利用し、制服は着用せず玉串料は私費で納めたということです。

防衛省・自衛隊では組織として宗教的活動に関与していると疑念を持たれないようにするため、宗教の礼拝所に▼部隊など組織で参拝することや▼隊員に参加を強制することを禁止する事務次官通達を1974年に出しています。

防衛省は今回の事例が事務次官通達に違反する可能性があるとして、事実関係を調査し規律違反が認められる場合は厳正に対処するとしています。