
(夏目)
津波に襲われた町も取材したんですね。
(矢野)
私は今回、珠洲市の三崎町を取材しました。
一緒に回らせていただいた中央大学の有川太郎教授は大きな定規を持って、水が到達した場所や海藻が引っかかっている場所の高さを計測することで津波の高さを測っていました。
そして、津波で流されてきた車が突っ込んだ住宅のご家族に話を聞くことができました。
住人の方は「揺れがあって去年の地震を思い出した」ことから「(避難した)高台で津波が来るのを見ることができた」、つまり助かったと話されていました

(大石)
今回は津波の到達時間が、ものすごく早かったと言われています。
数字で見るとよく分かりますが、震度7の地震は1日の午後4時10分に発生しましたが、この4分前の午後4時6分には震度5強を観測しているんです。
輪島港の第一波到達時刻は午後4時10分、震度7の発生時刻と比べるとタイムラグはありません。
津波警報が出たのは2分後の午後4時12分ですから、逆転現象が起きています。
最大波は午後4時21分で、この津波は震度5強のものなのか震度7のものなのか分かりませんけれども、1分後の午後4時22分に大津波警報が出ていて、これも逆転現象が起きている。
こうした状況を経験した現地の皆さんの様子はどうでしたか。
(矢野)
はい、やはり海沿いに住んでいるからこそ津波への警戒心が高く、早く逃げることができたのではないかと思いました。

(夏目)
そして、現在は被災地の衛生状況も心配されていますね。
(矢野)
七尾市に自衛隊が設置したお風呂の様子を取材させていただいたのですが、その時も「1週間、お風呂に入れていない」「ずっとウェットティッシュで体をふいている」という方や、丸一日かけて金沢まで銭湯に入りに行ったというような方もいらっしゃいました。
(大石)
災害関連死に関する最新情報は8人ということですけども、これからが心配です。
(夏目)
矢野記者の報告でした。