登場人物を引き出すような“感情を書くこと”が自身の強み

受賞作「正しき地図の裏側より」は、衝動的に父親を殺した青年が、ホームレスや日雇い労働者として逃亡生活を送るなか、様々な背景を持つ人々と出会い、成長する物語です。
逢崎遊さん
やっぱり東京に出て、場所場所によって人の価値観がだいぶ違うのが結構…都会だともう、それが隣同士にいっぱいあるんですよね。書くときも色々な人の顔を思い出しながら書いたっていうものは、経験としてあるかもしれない」

さらに逢崎さん、作家としての自身の強みは「感情を書くこと」だと話します。
逢崎遊さん
「作品を書くときに、その感情の吐露をしやすいような環境にしっかりと整えてあげる。登場人物がぶつかり合い、傷つき合い、改めて気づかされることを引き出せればと思って」
「小説すばる」の副編集長で逢崎さんを担当する森田眞有子さんは―
集英社 森田眞有子副編集長
「ご自身の中でしっかり構想を練って書いていると思うが、人の感情をリアリティーを持って書けるところは、すごく魅力だと思っています」