去年、大手出版社の新人文学賞を受賞した県出身作家・逢崎遊(あいざきゆう)さん。デビュー作の発売を来月に控えるなか、これまでの歩みやことしの展望を聞きました。
25歳で受賞した「小説すばる新人賞」 実は10代で最終候補にも
逢崎遊さん
「めちゃくちゃ生意気なんですけど授業中に書いていた。授業が面白くないから、でも寝たら怒られるからこうやって隠れて書いていた」

豊見城市出身の作家、逢崎遊さん(25)。逢崎さんは去年、花村萬月、朝井リョウなど数々の著名な作家を輩出した集英社主催の文学賞「小説すばる新人賞」を受賞。新進気鋭の作家です。
小説を書くきっかけは高校時代。「夏休みの課題」でした。
逢崎さん「これが最初に書いた作品なんですけど」
與那嶺キャスター「これが高校生の頃に書いたもの?」
逢崎さん「新聞社コンクールで佳作になって、そこから書くことが楽しいなって」
それからというもの、小説を書いては、友人に読んでもらい、感想をもらうことが嬉しかったそうですが―
逢崎遊さん
「その時は小説家になりたい気持ちよりも、純粋に作品を作るのが楽しいっていう感情だった。やっぱり心の中では文章だけで食っていける世界ではないだろうっていう」

高校卒業後は「手に職を付けたい」と上京し、デザインの専門学校に進学。しかしその直後に転機が訪れます。
逢崎遊さん
「丁度、今回受賞した『小説すばる新人賞』の最終候補に、今から6年前に残ることができたんですよ」
(Q18、19歳って高校卒業して、デザイン学び始めてすぐですか?)
「めちゃくちゃ動揺がありました。デザインでしばらくは行くつもりだったのに」
2017年、高校を卒業する直前に友人の勧めで初めて応募した「小説すばる新人賞」で最終候補に。
それからは小説を書く時間を増やし、専門学校卒業後もアルバイトで生計を立てながら書き続けること、およそ6年。去年ようやく受賞に至りました