全く知らない音楽がそこにはあった

中野渡
「大学に入学してそこのビッグバンドのオーケストラに所属したんです。(入った)きっかけが、自分の全く知らない音楽がそこにたくさんあったからなんです。
自分が中学高校の頃は、ロックとかポップスとかが中心だった。管楽器も含めたしかも吹奏楽でもないジャズっていう、ただ楽譜通りに演奏するのではなくて自分で表現を考えてアウトプットしてお客さんを楽しませなくちゃいけない、そういった要素のある音楽に初めて出会ったのが大学1年生の頃だったんですね」

ドラマーとして表現を模索しながらジャズを中心に演奏する日々。
そして今度はフリージャズというジャンルに出会う。

譜面通りではない音楽の向こう側にあるもの

中野渡
「フリージャズと呼ばれるジャンルがあるんですけど、譜面も何も使わずにその場の音に対して純粋にみんな反応して、考えて演奏するっていう機会があって。
譜面がないのに音楽として成立させて、各々の演奏を行いそれが全体として成り立つんですよ。しかもとても美しい演奏をみんなするんですね」

最近ではジャズを始め、ヒップホップ、さらにドラムソロなど幅広いジャンルでの演奏を続けている。

中野渡
「ドラムって音を出すこと自体はすごく簡単な楽器なんですけど、演奏するという意味合いはかなり難しい部類の楽器だと認識してるんですね。
最近は、作品として何を残せるかそういった部分に力を入れていければと思っています。美術館や図書館とかでライブを計画したいなと思っていますね。ドラムを通じて地元に恩返しをしていきたいです」

ヒップホップでは、ねぶたばやしの太鼓のフレーズを使うこともあるそうだ

中野渡拓実の挑戦は続く。