元日の夕方に発生した能登半島地震。地震発生から1週間を振り返ります。

「立てないくらい揺れてる」「危ないですよ!危ないですよ!」「15秒から20秒、続いています、2回目の揺れがかなり大きく揺れています」(地震発生時・北陸放送報道フロア)

1月1日午後4時10分。元日の家族団らんのひと時を襲った、激しい横揺れ。

視聴者提供「めっちゃ揺れる めっちゃ揺れる」(地震発生時・能登町)

震度7を志賀町で、震度6強を珠洲市や輪島市など4つの市と町で観測。さらに一時、大津波警報が発表されました。

珠洲市内で沿岸にいる人に声をかける住民「早く!早く!何しとるがや」

各地で発生した大規模な土砂崩れ。

視聴者提供「うそやろ…おかん!おかん早くこっち来いってば!」(地震発生時・輪島市)

交通網も寸断。

JNN取材団・平歩生記者
「のと里山海道の能登に向かう道路が大きく崩落しています」(志賀町徳田・1日)

家屋も倒壊。

JNN取材団・佐々木嵐士記者
「こちらでは建物が道路を挟んで2棟倒壊してしまっているのがわかります」(志賀町徳田・1日)

音を立てて崩れ落ちる建物。観光名所が炎に包まれます。

JNN取材団・井桁 永介ディレクター
「上空には火の粉が上がっています。現場では何度も爆発音が鳴っています」(輪島市・1日)

JNN取材団・荘司 和也カメラマン「輪島市上空です。火災によって広範囲にわたって建物が無くなっています」(輪島市上空・2日)

一夜明け、徐々に明らかになる被害の大きさ。

朝市の焼け跡に来た人「何もない…」「なんもないよ」「もうだめや…」
住民「どうしようもないです…泣きたくなるけどしかたない」

JNN取材団・森本 琴衣記者
「道路に亀裂が入ったからでしょうか、車が斜めになっています」(穴水町・2日)

各地で進む倒壊家屋からの救出活動。相次ぐ余震で何度も中断を余儀なくされます。

輪島市河井町・五島屋のビル救出中に余震
「大きく揺れています」「一回建物から離れて!」(輪島市・)

夫がまだ建物の中にいる女性「主人がまだ建物の中にいます。座敷見てくるって言ったのが最後。もちろん早く会いたい」(珠洲市・3日)

「もう出ます、もう出ます」(大阪市消防局)

生存率が大幅に下がるとされる「72時間」が経過した今月4日。倒壊家屋から高齢女性が助け出されます。

消防隊員「おかあさんようがんばったね。もう大丈夫やからね」

さらに地震発生から124時間後の軌跡の救出劇も…6日夜、珠洲市の倒壊家屋から90代の女性が救出されました。

ピースウィンズ・ジャパン 稲葉基高医師
「手を握ってくださいと言うと弱いが握ることができる、もしかしたら行けるかもしれないと思った」

JNN取材団・矢野 司記者
「救助された女性が救急車の中へ運ばれていくものとみられます。救助隊の『頑張った』という掛け声も聞こえてきます」

一方、助けられなかった命も…

穴水町の土砂崩れで家族を亡くした寺本直之さん(7日)
「みんな子どももいなくなって…どうしようかなと思って。なんでわたしがこんなことにならなきゃいけないんかなって。生と死との境界線って何なんですかね。この地震が悪いんですかね。地震がみんなを奪ったんですかね。」

各地に点在している孤立集落からの救出も…

輪島・千枚田から救出された女性「涙しか出ませんでした。みんなでちゃんと無事に帰って来られて命があっただけで感謝しています」

長引く避難生活で課題も浮き彫りに…。

JNN取材団・山口 駿平記者
「こちらの避難所では発熱者が増加しているということで急遽、発熱者や急病人を区分けする部屋を設営しています」(輪島市・6日)
避難した人は「手洗いしたくても水がない。トイレの水も出ませんし」

震災から1週間。被災者への支援はまだ始まったばかりです。