耐震化の重要性。高知県内の現状を取材しました。工事の低コスト化が進み、自己負担の金額も抑えることが可能になっているという耐震改修。命を守るための第一歩として、いま、考えてみてください。

地震による住宅の倒壊は命を奪う直接的な原因となるだけでなく、その後の地震火災や津波からの逃げ遅れにもつながる恐れがあります。

高知県によりますと、昨年度末時点で県内には推計でおよそ30万戸の住宅があり、その耐震化率は88%。年々上昇しているものの、伸び悩んでいるといいます。

(高知県住宅課 大原勝一 課長)
「いままでは意識の高い方々が耐震改修をしていただいていまして、かなり進んでいたんですけど直近では、コロナの影響などもあって耐震改修の数字は伸びていない、ちょっと下降気味です」

県は市町村と協力し、昭和56年5月以前に建てられた住宅の耐震診断や耐震改修に補助制度を設けています。低コストでの工事も増えていて、2022年度の耐震改修工事費の平均金額は163万円。およそ4割は自己負担が10万円未満、7割近くは30万円未満だったということです。

(高知県住宅課 大原勝一 課長)
「地震はいつ起きるかわからない。家の中のどこにいるかもわからない。もし来た時に家が倒壊するほど壊れてしまうとそこから先逃げることもできないが耐震改修をしておけばつぶされるほど壊れることはない。その先、家の外に逃げるとか津波が来る地域であれば高台へ逃げるとか避難の行動ができる。まず自分の命を守るためには耐震改修が一番目であると考えている」