■全国大学ラグビー選手権 準決勝 明治大学52-30 京都産業大学(2日、東京・国立競技場)

明治大学(関東対抗戦2位)が京都産業大学(関西1位)にFW戦、BK戦ともに圧倒し、52ー30で勝利。2年ぶりの決勝進出を決め、14度目の大学日本一へあと、一つに迫った。

前半、明治は4トライをあげるが京産大にも2トライを決められ、26-18と8点差で終える。後半は、BK陣の個人技が京産大ディフェンスを翻弄し序盤で連続トライを奪い、試合の主導権を握った明治。その後も2トライを奪い、勝利した。

過去の大学選手権で京産大と8度対戦し、7勝1敗と大きく勝ち越している明治。立ち上がり、京産大のSO吉本大悟(2年)がタックルで頭を打つアクシデントで交代。司令塔の交代を余儀なくされた京産大に明大が襲い掛かる。

前半5分、ファーストスクラムから左に展開し、ボールを回す。残り5mでFB池戸将太郎(4年)がキックで転がすと、1年生WTB海老澤琥珀が俊足を飛ばしボールを押さえてトライ、明治が先制する。

3分後に京産大にトライを許した明治は、16分にSO伊藤耕太郎(4年)がラックからのロングパスを取ると、フェイントをかけ一人抜き、そのまま独走してゴール左にトライ。見事な個人技で10-5。さらにケガから復帰した主将・廣瀬雄也(4年)のコンバージョンも決まり、12-5とリードを広げる。

さらに、22分には、敵陣5mでのマイボールラインアウトからモールで押しこみ、 HO松下潤一郎(4年)が連続トライ。コンバージョンも決まって19-5と京産大を突き放す。

25分を過ぎると、京産大の強力FWに攻め込まれることが増え2トライを奪われるなど、一時は1点差まで詰め寄られた明治。それでも前半ラストワンプレーで明治の重戦車FWがモールを押し込み、HO松下(4年)がトライ。CTB廣瀬(4年)のゴールも決まり26-18で、前半を終える。

後半開始早々には、SO伊藤(4年)がまたもステップなどの個人技で京産大ディフェンスを翻弄し、トライを奪う。さらに7分にはNo.8木戸大士郎(3年)がブラインドサイドを突破し、京産大陣内に侵入。ラックから右に展開して、FB池戸将太郎(4年)が空いたスペースを逃がさず抜け出し、連続トライ。ゴールも決まり38-18と20点のリードを奪う。

BK陣のテンポのいいボール回しとコンビネーション。FW戦でも徐々に相手を圧倒。京産大のキックに対してチャージが幾度となく決まるなど、明治が完全に試合の主導権を握る。

その後も2トライを奪った明治。京産大を後半2トライに押さえ22点差をつけて準決勝を制した。尚、日本ラグビー協会は、大学選手権準決勝、決勝のチケット売り上げの一部を、1日に発生した能登半島地震の支援金として寄付することを決めた。

*写真中央は、明治大学のスタンドオフ 伊藤耕太郎選手(4年)