冷戦下の1976年に、旧ソ連軍の戦闘機ミグ25で、北海道の函館空港に強行着陸した元パイロット、ビクトル・ベレンコ氏(当時29)が、今年9月、亡命先のアメリカで亡くなりました。
ミグ25事件とも呼ばれる強行着陸は、どんな出来事だったのか?ソ連軍による機体奪還も想定され、緊張が高まった当時の記録を紐解きます。
1976年9月6日、函館市の上空に爆音とともに突如、現れ、函館空港に着陸した謎の機体。
薄いグレーの機体に、赤い星。ソビエトの最新鋭機、ミグ25でした。

操縦していたのは、ソ連軍のパイロット、ビクトル・イワノビッチ・ベレンコ中尉。29歳。
コックピットから降り立ったベレンコ中尉は、ピストルを抜き、空へ向けて発砲しました。