青森市民に深く残った戦争の現実…

ジロウさんが強調したのは、青森市民に深く残った戦争の現実でした。

メレディス・フェイさん(63)(ニックネーム・ジロウ)
「歩いている時に女の人が『助けて、兵隊さん』。お父さんが女性のもとへ行った。女性の息子は(空襲で)火傷をしていた。父はキャンプに帰って薬と包帯をたくさん持ってきて、父は毎日新しい薬と包帯を女性へ持っていった」

青森空襲を記録する会 今村修会長(81)
「当時のわからない部分、空白の部分がいっぱいある。そういう点で話を聞いて、当時の空白を埋めていくのに大きな役割がある」

戦後まもなくの動乱期、市民の生活が伺える資料は数少ないことを知り、ジロウさんは青森空襲を記録する会に父親の資料を提供することにしました。

メレディス・フェイさん(63)(ニックネーム・ジロウ)
「私は戦争は全く好きではない。恐ろしいものだと思う。私はどんな対立にも中立であるだろう。私のキリスト教の信仰のために」

青森空襲を記録する会 今村修会長(81)
「戦争は絶対起こしてはいけないと語り継ぐ活動をしています。これからも続けていきます」

ネルソン将校の写真や証言には、アメリカ軍の進駐とともに訪れた新しい時代を懸命に生きる人々が克明に刻まれています。【#1はここから】