年末年始の帰省につきものの、渋滞。
ひとりひとりの心がけが、渋滞の緩和につながるかもしれません。
渋滞学の第一人者、東京大学先端科学技術研究センターの西成活裕教授に教えてもらいます。

渋滞緩和のポイント

NEXCO東日本のホームページに、「渋滞緩和にむけたお願い」があります。

【上り坂での速度低下に注意】
上り坂で無意識に速度低下してしまうと、後続車が減速しなければならず、渋滞が発生。
速度低下を注意喚起している場所では速度低下に注意してください。

東京大学先端科学技術研究センター 西成活裕教授:
渋滞の名所は全てこれだと思って間違いないですね。ちょっとした上り坂、気づかないぐらいの上り坂なので、皆さんアクセルをそのままにして、遅くなるという。

恵俊彰:
最近、高速道路に書いてありますよね。ここから上り坂ですよとか。アクセルをちょっと強めでお願いしますということなんでしょうね。

【車間距離をつめ過ぎない】
走行中は余計なブレーキを踏まないよう、充分な車間距離を確保してください。

西成教授:
今は「クルーズコントロール(速度維持機能)」のようないろいろなシステムがありますね。そういうものが進んでくると、渋滞はどんどん減っていくんじゃないでしょうか。

【車線変更は控えましょう】
渋滞中における必要以上の車線変更は、渋滞のさらなる悪化を招きます。

西成教授:
頻繁に車線変更をすると、入った瞬間にその車線の車のブレーキを踏ませちゃうんですよ。
それがまた後ろに渋滞を作ります。

どのレーンを走るのがいい?

高速道路の渋滞で、どこの車線で行くか迷ったことはありませんか?
西成教授の研究に、こんなデータがあります。

高速道路3車線の車線利用率
「左車線」・・・25%
「中央車線」・・・35%
「右車線(追越)」・・・40%

つまり、左車線を行くのがおすすめ。
西成教授によると、早く渋滞を抜けたいという心理から、追い越し車線に車が集中するとのこと。

西成教授:
隣の車線が速く見えてそっちに行くと、その瞬間はそうなんですけど、トータルで見ると実は左が一番早いんですね。
速いかなと思って右の方に行くと、そっちの車が多くなって、混雑して結局遅くなるという。

弁護士 八代英輝:
僕は渋滞にイラつかないので、諦めてずっと真ん中にいます。

恵俊彰:
素晴らしいですね。すぐ「あっちの方が速い」ってなっちゃいますもん。車線変更はやめた方が良いんですね。

西成教授:
加速すると、燃費も悪くなります。

恵俊彰:
皆さんがクルーズコントロールを使ったら、本当に渋滞が減ったりしてね。

西成教授:
本当にそうなると思います。ヒューマンファクターで、人間のいろいろな判断で渋滞が起こることが多いんです。