来夏のパリ五輪、サーフィン日本代表に条件付きで内定している五十嵐カノア(26、木下グループ)が、都内の所属先で会見を行った。

会場に入ってきた五十嵐は「メリークリスマス!」と、まず一言。集まった報道陣を見渡し「クリスマスなのにみんな働いてる。頑張ってる」と笑顔を見せた。

2024年2月にプエルトリコで行われるワールド・サーフィンゲームズ(WSG)に日本代表として出場する五十嵐は、WSGに出場すれば晴れてパリ五輪日本代表となる。そのため「WSGはチームのサポートのために行く。みんなはファミリー。日本が金メダルを獲れるようにサポートしたい」と話し、この大会でパリ五輪出場権獲得を目指すチームメートのことを慮った。

カリフォルニア州出身の五十嵐はロサンゼルス在住で、小さい頃からドジャースやレイカーズの試合を観戦していたという。「自分の一番好きな野球選手は大谷翔平で、一番好きなバスケ選手は八村塁。試合を見に行くのが楽しみ」と話し「2人とも毎年レベルアップしてて、自分もモチベーションになるし、いい成績を出したい」と、同じ日本人アスリートから刺激を受けているようだ。

現在、ハーバードの大学院にも通っており、サーフィンと勉強の二刀流に挑戦中。「難しいチャレンジで、時間も努力も必要。でも自分はチャレンジするのが好き。興味あること、勉強になることがいっぱいある」と、ポジティブに二刀流生活を楽しんでいる。

今年も残りわずか。一番の思い出は「きのうときょう、家族で日本にいられるのが一番印象に残った。夜に家族みんなでコーヒーを飲んで笑い合った。ハッピーモーメントもいっぱいあった」と、久しぶりの日本滞在も楽しんでいる模様。

2024年はパリ五輪が控える。21年東京五輪で銀メダルの五十嵐は「2024年はオリンピックの年。オリンピックで金メダルを取ることが一番の目標」と、意気込んだ。

■五十嵐カノア
1997年10月1日、アメリカ・カリフォルニア州出身。3歳の時、父の影響でサーフィンを始める。2012年、USA Championship U-18を史上最年少の14歳で優勝。2021年、東京五輪で銀メダル獲得。2022年、WSGを制しワールドチャンピオンに輝いた。現在、米・ハーバード大の大学院で学んでいる。日本語、英語、スペイン語、ポルトガル語、フランス語の5か国語に堪能。