■全日本フィギュアスケート選手権(24日、長野市・ビッグハット)

大会最終日、女子フリースケーティング(FS)が行われ、ショートプログラム(SP)首位の坂本花織(23・シスメックス)がフリーも圧巻の滑りを披露。合計233.12点で3年連続4度目の優勝を果たした。

今大会は来年3月の世界選手権(カナダ・モントリオール)の選考も兼ねており、全日本を制した坂本がひと足早く代表の切符を手にした。

SP3位の千葉百音(18・木下アカデミー)がシニア1年目で堂々の2位。ジャンプの大きなミスなく、ステップ・スピンも全てレベル4を獲得し、濱田コーチも跳びはねて喜んだ。

ジュニアGPファイナル2連覇の15歳・島田麻央(木下アカデミー)は、SP7位と出遅れるが順位を上げ3位で表彰台入り。フリーでは大技の4回転トウループで転倒するが、トリプルアクセル(3回転半)を決めるなど、高い技術力をみせた。

連覇の重圧がかかる中、最終滑走の坂本は、冒頭のスピードのあるダブルアクセル(2回転半)、3回転のルッツ、サルコウを余裕を持って決める。GOE(出来栄え点)で加点も積み重ね、後半は3回転フリップからのコンビネーションを降りると、連続ジャンプを2本続けて成功。終盤は情熱的な曲調に合わせ、最後の3回転ループも決めてジャンプは全て降りた。演技後はノーミスで滑り切った坂本に、会場はスタンディングオベーションで称えた。

坂本は宮原知子の4連覇(14~17年)以来となる3連覇を達成。前戦のGPファイナル(10日・北京)での初優勝に続く連勝をキープし、今季はこれで5戦負けなしと絶好調。世界選手権でも3連覇の期待がかかる坂本は、女王として全日本と世界の“ダブル3連覇”を狙う。

【女子結果】
1位)坂本花織 233.12点(SP78.78、FS154.34)  
2位)千葉百音 209.27点(SP68.02、FS141.25)
3位)島田麻央 202.18点(SP65.23、FS136.95)
4位)上薗恋奈 200.69点(SP66.22、FS134.47)
5位)三原舞依 199.56点(SP67.70、FS131.86)
6位)渡辺倫果 194.88点(SP63.66、FS131.22)